今回は3Dプリンターで出力したABS造形物の表面処理方法の
「アセトンベーパー」について、やり方と
実際にやってみての感想を書いていこうと思います。
アセトンベーパーとは、
ABS樹脂を溶かすアセトンという薬品を充満させた容器に
ABS造形物を入れて表面を溶かすことで、表面をツルツルにする方法です。
この記事はアセトンベーパーってどうやるの?
アセトンベーパーをやったらどうなるの?
という事や注意事項について書いています。
アセトンベーパーが気になる方や、
ABS造形物の表面をきれいにしたい方は
是非参考にしていってください。
また今回紹介する方法はアセトン以外に必要なものは
すべて100均で手に入るものですので、お手軽に試していただけます。
是非参考にしていってください!
準備するもの
それではまずアセトンベーパーに使うものを紹介します。
①アセトン
②ガラス容器か耐薬品性のある透明な容器
③ヒートン
④蓋に穴を開ける千枚通し
⑤ティッシュペーパーかキッチンペーパー
⑥アセトンを取り出す注射器
今回は自作ルアーにアセトンベーパー処理をするので、
用意するものはこんな感じですが、
作品に穴を開けたくない方は、
ヒートンやワイヤーの代わりに
アルミホイルを準備しておいてください。
アセトンベーパーのやり方
アセトンベーパーのやり方はとてもシンプルです!
耐薬品性のある容器(ガラスかポリプロピレンなど)
にキッチンペーパーを敷き詰め
アセトンを容器内のペーパーに染み込ませます。
注射機でアセトンを容器に適量入れます。
この時容器の底にあるペーパーだけでなく、
側面のペーパーにもアセトンをかけてください。
そしたらABS造形物をアセトンが染み込んだペーパーに
くっつかないように容器内に安置します。
僕はルアーを自作しているので、アイにフックを掛け
瓶の蓋にヒートンを取り付け吊るしています。
吊るす方法
↓千枚通しで蓋に穴を開けます。
↓開けた穴にヒートンフックをねじ込みます。
↓ルアーをヒートンに吊るして
そのまま蓋を閉じます。
アセトンを充満させた瓶の中で造形物を1時間~3時間放置します。
放置しているとだんだんABS造形物の表面がテカテカしてくるのが分かると思います。
3時間放置すればほぼ表面はツルツルになっていますが、
もう少し短くてもよさそうです。
最初は瓶の中身を確認しながら、どれくらいの時間で
表面の積層痕が消えるのか確認し、
ベストなタイミングで取り出しましょう!
瓶から造形物を取り出したら、
注意すべきは取り出してすぐの造形物の表面は柔らかくなっている
という事です。
ここで下手に触ってしまうと造形物の形が変わったり、
表面に手の形がついてしまいますのでご注意ください。
ルアーのように瓶の中で造形物を放置する方は
アイの部分をつまんで取り出します。
アルミホイルを瓶の中に敷いて造形物を置いている方は
アルミホイルごと取り出して、
造形物が転がらないよう注意して取り出します。
造形物を取り出したら、
触らないように注意して、
安置します。
ルアーの場合は吊るします。
アセトンベーパー用の容器から取り出して、
1時間くらい置いておけば表面は硬くなりアセトンベーパー完了です。
アセトンベーパー前↓
アセトンベーパー後↓
他のルアーでもやってみました↓
こちらは1時間半ほどアセトンベーパーしたものです。
やはり3時間は少し長いかなという印象でした。
(容器の大きさや、造形物の大きさにもよります。)
透明なABS造形物をアセトンベーパーすると?
ちなみに透明なABSフィラメントで造形したものをアセトンベーパーすると
透明度が上がることが分かりました!
透明なABSフィラメントでも
白く濁って透明度はほぼゼロですが、
アセトンベーパーすると↓
光沢と若干の透明感を得ることができました。
リップは裏表両面アセトンにさらされたため
ボディよりも透明度が増します。
以上参考までに、、、。
注意事項まとめ
アセトンベーパーは薬品を使用する表面処理方法です。
安全な取扱い方法で、事故など内容に行ってください!
アセトンベーパーを行う上での安全面の注意点をまとめると以下の通りです。
アセトンを火器の近くに置かない。
アセトンを火器の近くで使用しない。
アセトンを吸入しすぎない。
(アセトンを使用する際は換気をしたりマスクを着用するようにしてください。)
アセトンに直接皮膚で触れない。
(アセトンを使用の際はゴム手袋などを着用してください。)
またアセトンベーパーを綺麗に成功させるための注意点としては、
アセトン充満容器からの取り出し直後に直接触れない。
アセトン充満容器に長時間に渡り造形物を放置しない。(容器や造形物の大きさによる)
ちなみに、アセトンベーパー直後の造形物に触ると、↓のように表面が粘って毛羽立ってしまいます。
ですので、表面をツルツルにしたい場合は
アセトンベーパー直後の造形物には絶対に触らないようにして下さい!
以上、今回はアセトンベーパーについてでした!
読んで頂きありがとうございます!
コメント
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